東京・上野のランドマークとして半世紀以上にわたり若者カルチャーを牽引してきたファッションビル「上野ABAB(アブアブ)」が営業を終了してから時が経ちました。惜しまれつつシャッターを下ろした当時の光景は多くの人の記憶に焼き付いていますが、現在、その跡地や運営母体である「株式会社アブアブ赤札堂」がどのような歩みを進めているのか、正確に把握している人は多くありません。
実は、ファッションビルの閉店は会社自体の消滅を意味するものではありません。下町エリアの台所を支え続ける食品スーパー「赤札堂」の店舗網は力強く営業を継続しており、上野の一等地をめぐる大規模な建て替えプロジェクトも着実に進展しています。本稿では、地元経済の取材を重ねてきた視点から、ABAB閉店の舞台裏、スーパー赤札堂のリアルな現状、そして注目を集める跡地再開発の最新動向を徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:上野ABABの閉店は建物の老朽化と耐震性能問題が主因であり、運営元の株式会社アブアブ赤札堂は現在も堅調に事業を継続中。
- 要点2:解体が進む上野ABAB跡地では、上野中央通り沿いの超一等地を活かした複合商業ビルへの建て替え・再開発計画が進行している。
- 要点3:地域密着の食品スーパー「赤札堂」は東京下町を中心に営業中であり、特売チラシや高コスパ惣菜が根強い支持を集めている。
【上野ABAB閉店の真相】なぜ若者カルチャーの聖地は幕を下ろしたのか
2024年6月30日、多くのファンに見守られながら78年の歴史に幕を下ろした上野ABAB。10代から20代前半の女性向け最新トレンドを発信する「上野の象徴」がなぜ撤退に至ったのか、その最大の理由は建物の著しい老朽化と耐震基準への適合問題でした。
旧ABABビルは1970年(昭和45年)に竣工した建造物であり、半世紀以上が経過していました。東京都が推進する特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化において、現行基準を満たすための大規模改修には莫大な費用が発生すること、さらに構造上の制約から抜本的な耐震補強工事が極めて困難であると判断されたことが決定打となりました。
もちろん背景には、消費行動の構造変化も色濃く影響しています。ファストファッションの台頭やスマートフォンを通じたECサイトでの購買が定着したことで、実店舗中心の若者向けアパレルビルは厳しい収益環境に直面していました。同社経営陣は、安全管理上のリスクと将来の投資回収を冷静に天秤にかけ、愛されたブランドビルの営業終了という重断を下したのです。
【上野ABAB跡地は現在どうなっている?】解体完了と注目の建て替え再開発計画
惜しまれながら営業を終えた上野ABAB跡地の現在は、既存建物の解体工事が着実に進み、次世代の都市インフラへと生まれ変わる重要な過渡期を迎えています。現場を訪れると、かつて賑わいを見せた特徴的なエントランスや外壁は姿を消し、仮囲いに覆われた敷地内で新たな基礎工事への準備が進められています。
地元不動産関係者や都市開発ウォッチャーの間で最大の関心事となっているのが、上野ABAB建て替え計画の行方です。JR上野駅と京成上野駅、さらに東京メトロ上野広小路駅・御徒町駅をシームレスに結ぶ中央通り沿いの立地は、都内でも屈指の商業価値を誇ります。
現在進行している再開発構想では、単なるアパレル主体の物販ビルではなく、インバウンド需要を見据えた高機能ホテル、地域の食文化を発信する体験型商業ゾーン、さらには防災機能を兼ね備えた複合ビルの建設が有力視されています。下町風情と国際観光地が交差する上野のど真ん中に、どのようなランドマークが誕生するのか、地元経済界からも熱い視線が注がれています。
【食品スーパー赤札堂の営業状況】下町の食卓を支える店舗一覧と営業時間
「ABABがなくなったため、赤札堂も全店撤退したのではないか」という誤解を耳にすることがありますが、それは事実と異なります。母体であるアブアブ赤札堂の基盤をなす食品スーパー「赤札堂」は、江東区や台東区、荒川区などを中心に、地域住民の生活インフラとして力強く営業を続けています。
現在展開されているアブアブ赤札堂の店舗一覧には、歴史ある旗艦拠点が含まれています。
- 深川店(江東区門前仲町):駅前立地で圧倒的な集客力を誇る地域の中核店
- 根津店(文京区根津):谷根千エリアの住民や単身者に寄り添う生鮮強化店
- 町屋店(荒川区荒川):下町の活気あふれる商店街に隣接した大型スーパー
- 砂町店(江東区北砂):ファミリー層のデイリーユースに特化した品揃え
- 東川口店(埼玉県川口市):都外ベッドタウンで安定した支持を集める郊外型店舗
各店の赤札堂の営業時間は、地域の生活リズムに最適化されています。多くの店舗が朝10時(あるいは9時30分)からオープンし、夜は21時から23時頃まで営業を行っているため、仕事帰りの会社員からシニア世代まで幅広い層が日々利用しています。店頭やWEBで配布されるスーパー赤札堂のチラシ特売は、毎日の献立を考える主婦層から「野菜と精肉のコスパが際立っている」と高く評価されています。
【地元で愛される理由】赤札堂のおすすめ惣菜と買い物客のリアルな評判・口コミ
大手流通グループのスーパーがひしめく首都圏において、なぜ赤札堂が確固たる支持を維持し続けているのか。その秘密は、店内調理にこだわる自社製デリカと、下町特有の親しみやすい接客にあります。
買い物客が口を揃えて推す赤札堂のおすすめ惣菜の筆頭が、秘伝のタレに漬け込んだ「自家製若鶏のから揚げ」と、ずっしりとした重量感を誇る「手造りチキンカツ弁当」です。500円前後のワンコイン価格帯でありながら、ご飯が見えないほど具材が敷き詰められた弁当類は、単身世帯や現場作業員から絶大な信頼を勝ち取っています。夕暮れ時には、季節の煮物や揚げたての天ぷらを求める常連客でデリカコーナーが埋め尽くされます。
ネット上のアブアブ赤札堂の評判・口コミをリサーチすると、以下のようなリアルな声が多数見受けられます。
- 「おしゃれさはないけれど、生鮮食品の回転が早く魚の鮮度が抜群に良い」
- 「深夜まで開いているので、残業帰りでも手作りのおかずが安く買えて助かる」
- 「昔ながらの対面販売のような温かみがあり、下町のスーパーという安心感がある」
トレンドを追うだけでなく、毎日の生活に本当に必要な価値を実直に提供し続ける姿勢こそが、地元住民との強固な信頼関係を生み出しています。
【100年を超える軌跡】株式会社アブアブ赤札堂の歴史と現在の経営状況
アブアブ赤札堂という企業の歩みを紐解くと、そこには東京の近現代史そのものが凝縮されています。同社の起源は、大正6年(1917年)に本所深川で創業した米穀店にまで遡ります。関東大震災や東京大空襲という未曾有の災禍を乗り越え、戦後の焼け野原となった上野の闇市で衣料品販売を開始したことが、のちのABABへとつながる原点でした。
昭和中期には、創業精神である「良い品を赤札(特売価格)で売る」という理念を掲げ、食品スーパー「赤札堂」のチェーン展開を加速。1970年代以降は、ファッションのABABと食品の赤札堂という二大事業体制を確立し、東東京を代表する名門流通グループへと成長を遂げました。
アパレル不況と建物の老朽化に直面した近年、同社は大規模な事業再編に踏み切りました。赤字化する前に旧態依然としたファッションビル事業から撤退し、収益基盤である食品スーパー事業へ経営資源を集中投下。さらに、所有する上野一等地の資産価値を最大化すべく再開発プロジェクトへ移行させた判断は、財務健全性を高めるための極めて合理的な経営判断でした。老舗の看板にあぐらをかくことなく、時代の潮流を見極めて業態を変革する姿勢こそが、100年企業たる所以です。
【アブアブ赤札堂】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:上野ABABが閉店したことで、赤札堂のスーパーもすべて閉店してしまったのですか?
A1:いいえ、スーパー事業は撤退していません。閉店したのは上野中央通りにあったファッションビル「上野ABAB」のみです。江東区(深川店、砂町店)や文京区(根津店)、荒川区(町屋店)などの食品スーパー「赤札堂」各店舗は、現在も通常通り営業を続けています。
Q2:上野ABABの跡地には最終的に何が建設される予定ですか?
A2:解体工事完了後、商業・ホテル・オフィスなどを組み合わせた複合型ビルの新築が計画されています。上野駅至近の好立地とインバウンド需要の高さを背景に、国内外の観光客と地域住民の双方が利用できる新たなランドマークとしての再開発が進められています。
Q3:赤札堂の最新の特売チラシや営業時間はどこで確認できますか?
A3:公式WEBサイト内の店舗情報ページや、チラシ配信アプリ(Shufoo!やトクバイなど)で全店舗の最新チラシが閲覧可能です。特売日(水曜市や週末セールなど)の情報も随時更新されており、各店舗の営業時間変更もWeb上でスムーズに確認できます。
まとめ:下町カルチャーの灯を継ぎ、次代へと舵を切るアブアブ赤札堂
上野ABABの閉店は、昭和から平成にかけて青春を過ごした人々にとってひとつの時代の終焉を告げる出来事でした。しかし、その背景にあったのは単なる衰退ではなく、安全面を最優先し、次の100年を見据えた前向きな事業再編という決断です。
生活防衛意識が高まる現在、下町の台所を守る食品スーパー「赤札堂」の価値はますます高まっています。手頃な生鮮品とボリューム満点のお惣菜は、今も変わらず地域住民の暮らしを力強く下支えしています。そして、更地から立ち上がる上野の再開発ビルがどのような未来を描き出すのか。伝統を守りながら変化を恐れないアブアブ赤札堂の次なる挑戦から、今後も目が離せません。 (出典: アブアブ 赤札 堂(Yahoo!ニュース))